というわけで、第3回「基礎じわ」の時間です。
第3回は「運弓について」です。
☆音色を求めるなら運弓(右手の弓の使い方)にこだわろう!
二胡の魅力は、何といってもやはり音色。
その音色を求めるなら、運弓(右手の弓の使い方)にこだわりましょう。
詳しくは
以前の考察で書いてあります。
ので、ほぼ同じ内容となりますが、
今回は更に写真まで使って、より分かりやすくしました。
☆運弓は3つのポイント+1
運弓には大きなポイントが3つあります。
①角度
②まっすぐ
③圧力
①角度 について
良い音色を出すのには、二胡の音の出る原理を考える必要があります。
そこから弓を動かす方向を考えると、
二胡は蛇の皮の部分を振動させて音を作っている
↓
蛇の皮を大きく振動させると良い音が鳴る
↓
蛇の皮の面の90度方向に振動を加える
↓
つまり蛇の皮の面と90度方向に弓を動かす
となります。つまり、
前後方向の弓の角度としては「蛇の皮の面と90度方向」
が一番良い音が鳴ります。
しかし、90度を目指して弓を動かそうとすると、
棹に弓が当たってしまうんですね。
なので、棹に当たるギリギリを目指します。
すると
内弦はこの角度
外弦は内弦より少し外弦側に寄るので角度は一緒ですが、
棹からの距離は少し離れます。
なのでこんな感じ
となります。
また、前後方向以外に、弓の上下方向も注意が必要ですが、
上下方向については、蛇の皮だけでなく、弓と弦の関係も考えてください。
色々詳しく説明しようと思いましたが、余計わかりにくくなるので、
結論を言うと、
弓と弦の角度が90度になるような角度で弾くと良い音がします。
なので、
前後方向の弓の角度は、内弦を弾く時に棹に当たるギリギリ。
上下方向の弓の角度は、弦と90度の角度
となります。
②まっすぐ について
そして、角度が決まったら、その角度が一番いい音が鳴るハズなので、
その方向を死守してください!=まっすぐ弾くということが大切になります。
③圧力 について
そして、弓を弦にあずける圧力は一定ではありません。
弓元で弾く時は手の重さや力が伝わりやすいので軽く、
弓先で弾く時は手の重さや力が伝わりにくいので重く、
する必要があります。
図に書くとこんな感じ。
どのぐらいの圧力が適当か、は、
音を聞きましょう!
「ギギギ」音がする時は圧力がかかりすぎ、
逆に、
「サラサラ」音(音が弱く感じる)時は圧力が弱すぎ
です。
ひと弓を弾く間、音色が変わらないように練習しましょう!
また、
説明した③つのポイント以外に、
・左手の圧力や
・二胡の傾けぐあい(角度)
・右手の触感
・返し方
などなど気を付ける事は、数えるとキリなく出てきますが、
基本としてもう一つ大事な要素に、
手首の使い方
があります。
☆手首の使い方
右手の運弓でこれまた大切なのが、
この手首の使い方ですが、奏者それぞれの使い方、なのかもしれません。
僕の方法を書きます。(なので生徒の皆さんに対しての参考として)
手首は
・推し弓/引き弓の返しをスムーズにする
・アクセントをつける
・もろもろの右手の技法
に必要です。
難しいので、あくまで自主練の参考として書きますが、
文章で書くと長文になり、またややこしくなってしまいますので、
簡単~~~~~に、手首の形だけ伝えるとすると、
引き弓
推し弓
という感じになります。
「第2回基礎じわ」に書いた右手の持ち方の
「弓と親指と角度は90度」がホームポジションとして、
・引き弓の時は、そこからすこし角度が増す(90度+α)
・推し弓の時は、そこからすこし角度が減る(90度-α)
となります。
文章では説明しにくい。(分かりにくいですよね・・・)
そして、ここが大事ですが、
動くのはあくまで手首の部分。
指先の方が動くことで手首の角度が変わるわけではありませんので、
そこを間違えないようにしてください。
あ~むずかしい。。。
動画で出せば分かりやすいのかもしれませんが、
動画で「こうだ!」というのは、よっぽど自分に自信がないと言えない、
いや言ってはいけないものだと思うのです・・・
なので、あくまで基礎をじわじわ思いだすという参考にしていただければと思います。
もし、心配になった方おられましたらスカイプなどのビデオ通話で説明しますので、
またお声掛けくださいね。
今回は右手の運弓について
ひとまず第3回「基礎じわ」を終了しまする。
次回は「左手の持ち方」についてです~
・・・次回、あるかな・・・(^^;)